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飯能市にある小室クリニックさんが、病院の建て替えを行いました。今までの病院のイメージを変えたいという院長先生の強い想いを形にするべく1年前から相談を受けていましたが、先日無事に植栽を行う事ができました。病院の待合室は、暗く肌寒いイメージがあり、正直熱がある中震えて待っている時間が嫌いでしたが、小室クリニックの新しい待合室にはなんと!薪ストーブがあり体の芯から暖まります。院長先生の患者さんへの心遣いをとても表している薪ストーブです。 随所にあたたかみを感じる建物は入間市の独楽蔵さんの設計です。独楽蔵さんの事は、建築雑誌や、チルチンびと等を愛読されている方なら良くしっていると思います。かっこいいだけではなく、実際に使いやすい空間を創造されている設計事務所で庭づくりを行う私たちも勉強になる設計をされています。

院長先生と独楽蔵さんの想いをしっかり汲み取り、患者さんに愛される病院づくりのお手伝いができるように、今回の仕事は入口こそアトリエ朴でしたが、実際の仕事はボタニアンメンバーで進めました。

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コンセプトは「ノスタルジックメドウ」とさせていただき「いつか、どこかで見た事あるような肩の力が抜けるここちよい風景」を目指しました。写真は植えたての12月なので、グラスは枯れ、揺れる花もありませんが、株はしっかり仕込んできているので、2年後の6月が楽しみです。
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皆が驚き、これだけで笑顔になった「ハウチワカエデ」と「アオダモ」は井上さんの仕事でした。地下で根を固定しています。 大きな建物に負けない、されど主張し過ぎていない素晴らしいチョイスだと思います。普通じゃ入らない木ですよね。

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植栽は植物集めで7割決まると思っていますが、今回のコンセプトで一番難しいのは「グラス植物」何が難しいって作っている方がいないので、まず植物集めがうまくいきません。 コンセプトに対して妥協せずに進めるためにはここに大きな壁がありましす。でもさすがですね、相談するとすぐに中野さんがグラスを手配して抑えてくれました。 この1年、チームの力をいたるところで感じます。 
今回のような南向きの植栽エリアにおいては、夏が厳しくなっている今、都市部においても、日差しに強い環境に適した「グラス」は必須になっていくはずです。 世界的にもグラスの美しさは年々評価があがっています。日本ではまだまだ少ないように感じますが、独楽蔵さんをはじめ、院長先生も「穂を切らない方がいいよ」と言ってくださいました。もちろん美意識や価値観は人それぞれですが、グラスを美しいと思う人も増えているように思います。個人的にもグラスは大好きです。地にしっかりと足を踏みしめるような力強さと、風に無理に抵抗しないそよぐ優しさ。穂が出ると、光さえ、跳ね返さず優しく受け止めているかのうよう。
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この光を集めたきらめく穂と同じ時期に咲く花は幸せ。ぼやけた背景に咲く花はくっきりと、一層際立って美しく見えます。 この話を仲間としていると、グラスは使いたいけど、手に入らないという話になります。ここはぜひ、植栽を仕事にしている私たちとしては何とかしていきたいですね。 

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実は計画には当初なかったのですが、駅前通りで予想以上に人どおりが多いので、植物に名前を付けてきました。 今はスマホで検索すると苗を買う事もできるので、名前がわかるか、わからないか。これが凄く大きい。ぜひ気になった植物は買って育ててみて欲しいので、一人でも多く植物を好きになってくれる方が多くなるといいな。  普通の病院とは一風変わった植栽になったので「好き嫌い」がわかれる事は覚悟していましたが、昨日の内覧会で関係者だけでなく、患者さんにも評判が良くてほっとしました。携わって下さっていただいた方々にも感謝しております。